神戸市水道局

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水道管の更新って大事なの?

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現在、年間40kmのペースで水道管(配水管)を更新していますが、今後は年間50km相当となるよう段階的にペースアップを行う予定です。ここでは、どうして水道管(配水管)の更新が大事なのか、お話します。

ながいんです

神戸市のすみずみまで水を届ける水道管は市内の道路の下に、網の目状に埋設されており、総延長は約4,880㎞もあります。この距離は神戸市とシンガポールを結ぶ直線距離とほぼ同じ長さです。

水道管の老朽化

そんな長い水道管は人口が増え水道を広げる必要があった高度経済成長期に多く作られました。そのため老朽化した水道管が多くなってきています。
今のところ、全体の16%(789㎞)がすでに更新時期を迎えている状態です。

令和3年度時点で耐震化済みのものは41%、更新時期を超えているものは16%。もし更新をしなければ10年後には更新時期を超えているものが25%になる。

老朽化すると・・・

老朽化した水道管は濁水(赤水)や漏水・水圧低下を引き起こすことがあります。中には、耐震性が低いものも多くあります。震災の教訓からも、安心安全な水を安定的にお届けするために、水道管の更新・耐震化は喫緊の課題となっています。
神戸市水道局では、水道管の更新目標を年間40㎞としていましたが、今後は年間50㎞相当となるよう段階的にペースアップを行う予定です。
※重要度が高く口径が大きい管を優先して更新していきます。
 口径が大きい管は、小さい管と比べて工事の費用や難易度が高いため、当面は年間の更新延長が50㎞未満となります。
 短期的には更新延長が50㎞未満となりますが、長期的には平均50㎞の更新を行なっていきます。

劣化により穴が開いた水道管

市内で発生した漏水事故の状況

すぐに全部の水道管を取りかえることはできないの?

現在のペース(年間40㎞)で市内約4,883㎞の水道管を全て取りかえるとすると約120年かかることになります。なぜ一気に水道管を取りかえることができないのか、理由は主に2つあります。

手間がかかる

水道管を取りかえようとするとき、その工事の期間は、その管を使って水を送れなくなってしまいます。そのため工事期間中、長期間の断水が起きないように仮設の水道管を布設してから、管の取りかえ工事を行い、最後に仮設の水道管を取り除くという手順が必要になります。1回の工事で何度も地面を掘って埋めなくてはならないため、とても工程が多い工事なのです。
詳しくは「水道管の取りかえってどうやるの?」をご覧ください。

お金がかかる

水道管の更新工事は1㎞あたり2億円ちかくの費用がかかります。一気に取りかえるには莫大な費用が必要であるため、老朽度や事故時の影響度などを加味して計画的に更新しています。
また労務単価の上昇や資材価格の高騰により、工事費用は10年ほど前の約2倍まで値上がりしています。現在、水道管を今の水の供給に応じた小さいサイズに取りかえるなど、できるだけ費用が安価になるような工夫も行っています。

今後の施設更新

10年ほど前は1kmあたりの更新費用1億円、令和3年度時点では1.7億円。

水道管の取りかえってどうやるの?

※動画はイメージです。

①地下埋設物調査

ガス管や下水道管など、他のライフラインの埋設状況を調査して新しい水道管を入れる場所を決めます。

②仮設の管を入れる

取りかえ工事の間、長期間の断水がおきないように仮設の水道管をいれて水を送り、給水管(各家庭に分岐している管)を仮設の水道管につなぎかえます。(一時的に断水が発生します。)

③水道管を取りかえる

老朽化した水道管を切断しながら撤去しつつ、新しい水道管をいれていきます。
長い水道管を一本入れるのではなく、約4~6mの水道管を入れては接続していきます。

④給水管のつけかえ

仮設の水道管につないでいる給水管(各家庭に分岐している管)を新しい水道管につなぎかえます。
(一時的に断水が発生します。)

⑤仮設の水道管を取り除く

新しい水道管に水を送り、仮設の水道管を取り除きます。

⑥道路をもとの状態にもどす

道路を舗装し、工事は終了です。
(工事期間中でも車や歩行者の通行の妨げにならないように、1日の工事が終了するたびに土を埋め戻して仮舗装を行い、道路を開放する必要があります。)