災害に備えるための整備
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阪神・淡路大震災において、水道施設は大きな被害を受け、復旧に10週間を要したところもありました。
神戸市では、この震災で得た教訓や市民の皆さんの声をもとに、災害に強く早期復旧が可能な水道づくりを目指し、耐震化施策を進めています。
災害に強い水道づくり-神戸市水道施設耐震化基本計画-(13.4MB)
貯水機能のある災害給水拠点の整備
神戸市では貯水機能を有する62カ所の災害時給水拠点を設けており、災害時の応急給水が可能です。地震発生時に通常の配水をストップして飲料水を確保する緊急遮断弁設置配水池や大容量貯水槽を整備し、皆さまへ安全な飲料水を供給できるようにしています。
※大容量貯水槽は、水道本管と直結しているので、常に新鮮な飲料水が流れています。非常時には緊急遮断弁が作動し、水道本管との連絡を遮断するため、水道本管の状態にかかわらず、新鮮で安全な飲料水を確保することができます。
配水管の耐震化
阪神・淡路大震災での経験を踏まえ、古い水道管の布設替えにあわせて、配水管を耐震化しています。災害時の応急給水活動を考慮し、500m間隔の配水幹線、200m間隔の主要配水管路網などの耐震化を進め、格子状の耐震管路網を整備するとともに、避難所や病院等の防災拠点に至るルートの耐震化も進めています。
配水管網再構築計画立案システム(P-DES※)
配水管の耐震化は、経年劣化した配水管(経年管)の更新に合わせて行っています。経年管は、赤水や漏水事故の原因になることから、皆さまへ安全・安心な水をお届けするためには計画的に更新を行う必要があります。しかしそれには非常に多くの費用がかかることから、更新するべき配水管を効率的・効果的に選び出すため、配水管網再構築計画立案システム(P-DES※)を構築・活用し、配水管の更新・耐震化事業を進めています。
※P-DES(Pipe network Diagnosis and Evaluation System)とは、マッピングシステムの管路データや埋設環境のデータなどを基にして、老朽度や耐震性などの管網診断を行ない、配水管網の総合評価、管路の更新優先度を決定できるシステムです。
大容量送水管
六甲山中を通る2本の送水トンネルに加え、市街地の地下を通る大容量送水管を設置しています。高い耐震性能と大きな貯留機能を備えた送水管です。また、送水ルートを山中と市街地に分けており、送水時のリスクを分散します。
大容量送水管のメリット
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1
既設送水トンネルが被災した場合や更生工事実施時には代替送水ルートとして活用できます
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2
災害時に交通渋滞の影響を受けずに市街地の防災拠点で応急給水ができます
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3
送水が停止した場合であっても管内に貯留された水を応急給水に利用できます
(全市民3リットル/人×12日間分を貯留) -
4
配水池や幹線配水管が被災した場合でも、大容量送水管から直接市内配水管網に送水し、復旧期間の短縮ができます