神戸市水道局

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神戸市上下水道事業審議会

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神戸市水道事業および神戸市下水道事業に関する重要事項について、調査・審議を行います。

答申のポイント

・第6回専門部会・第103回の審議会においてこれまでの議論を踏まえ、「今後の水道事業経営」についての答申(審議会としての意見)がまとめられ、令和5年12月27日に提出されました。

現状と課題

施設の更新 ・今後水道施設の多くが老朽化による更新時期を迎える。・水道を次の世代に継承し、将来予想される災害時でも、安全安心な水を安定的に供給するためには、計画的に施設を更新していく必要がある。資金確保と経営 ・近年の労務単価の上昇や資材価格の高騰などにより、工事費が上昇傾向にあり、施設更新のための財源確保が喫緊の課題となっている。・給水収益(水道料金)は人口減少などにより、中長期的に減少傾向が続く見込みである。・令和7年度には単年度の収支が赤字になり、企業債発行等の資金手当を行わない場合は、同年度に事業運営に必要な資金の確保が困難になる見込みである。

更新需要増大に関する投資のあり方

資金確保の手法 ①企業債

資金確保の手法 ②料金のあり方

その他

・水道局は今後も安全な水を安定してお届けするために、審議会からの答申をふまえて、必要な施設更新、資金確保のための水道料金の見直しについて検討していきます。

第5回専門部会のポイント

議論のテーマ

テーマ① 料金体系の検討

前回の料金体系の課題をふまえて、以下のとおり検討します。

POINT1 基本料金と従量料金

・固定的経費の割合に近づけるよう、基本料金の割合を高めることを検討します。

POINT2 基本水量制

・現行10㎥ある基本水量を5㎥への引き下げ、および廃止を検討します。
 (R4時点では、基本水量内の使用者が約4割を占めています。)

POINT3 逓増度緩和

・従量料金の最も高い単価と最も安価な単価の差(逓増度)を緩和していくことを検討します。

テーマ② 料金表

・料金収入で増やすべき額を固定し、料金体系の課題を解消するためにどの区画をどれくらい見直すのかシミュレーションしました。
・詳しくは第5回専門部会資料をご覧ください。

意見(抜粋)

固定的経費については、できるだけ基本料金で回収することが必要。基本水量内使用者が増加しているので、基本水量を減らすことも考えられる。今回の改定で全ての問題を解決するのは難しいため、今回の改定は第一歩と考え、定期的に検討を行う必要がある。

次回からはこれまでの議論をふまえて答申(審議会としての意見)をまとめていただきます。

第4回専門部会のポイント

議論のテーマ

テーマ① 経営見通しの見直しについて

・最新の物価指数などを反映し、経営見通しを見直しました。
・その結果、施設更新に必要な費用は今後40年間で平均229億円/年がかかる見通しです。(見直し前 約226億円/年)
・令和7年度(2025年度)には赤字・資金不足に陥る可能性があります。

テーマ② 企業債発行基準の再検討について

・企業債をどのように借りるのか、試算をするにあたって再検討をしました。

テーマ③ 料金で確保すべき水準について

・「すべての更新費用のうち30%もしくは40%を企業債でまかなう」「令和17年度まで資金150億円を維持する」と設定し、料金で確保すべき水準を試算します。
・料金改定をする年度が遅くなると、改定率は大きくなっていきます。

テーマ④ 料金体系の課題について
POINT1 基本料金と従量料金

・神戸市の水道料金は固定的にかかる「基本料金」と使用量に応じてかかる「従量料金」で構成されています。
・経費のうち、固定的経費を基本料金で回収することが望ましいですが、現在は従量料金に頼っている状態です。

POINT2 基本水量制

・神戸市では口径13・20㎜の利用者は基本料金のみで月10㎥まで使用できます。(基本水量制)
・節水機器の普及や世帯構成人数の減少により、基本水量内(月10㎥まで)の使用者は増加傾向です。
・使用量に応じた負担をいただくため、基本水量を設定している多くの事業体で料金改定に際し、引き下げや廃止を実施しています。

POINT3 逓増制

・逓増制とは、使用量が多くなるほど従量料金の単価が高くなる料金体系で、大口需要者の負担が大きい制度です。
・神戸市の場合、最も高い単価と最も安価な単価の差は約4倍となっています。

テーマ⑤ 広報のあり方

・答申をいただくまではこれまでに専門部会で議論されてきた内容やそれに関する検討状況について広報していきます。
・答申後は、くわえて「答申内容」や「今後の方針」を発信し、周知を図っていきます。
・市民へ丁寧に広報していくため、答申が出てから十分な時間をかけて広報していきます。

意見(抜粋)

引き続き、料金に関する議論を行う予定です。次回は料金体系についてより詳細に検討していきます。

第101回の審議会のポイント

・これまで第1回~第3回専門部会で議論されてきたことについて報告し、今後の議論の方向性について審議していただきました。

議論(抜粋)

・今後は「企業債と料金水準のバランス」「料金体系」「広報のあり方」をテーマに検討していきます

第3回専門部会のポイント

議論のテーマ

テーマ① 企業債の発行について

・水道施設は長い期間使用されるため、今の世代だけではなく次の世代も使用する施設となります。
・そのため施設更新のための資金について、世代間負担の公平性を図るという観点から、企業債は重要な資金調達手段となります。
・現在、神戸市水道局は企業債を発行していませんが、今後更新需要の増大が見込まれるため、将来世代との負担の公平性を図りながら、企業債を発行します。

テーマ② 企業債の発行基準について

・企業債をどのように借りるのか、4つのパターンを検討しました。
※資金150億円:災害時など収入が途絶えた際に備えて、確保しておきたい資金
※対象事業の更新費用:耐用年数が短い施設を除いた、長い期間使用する水道施設(配水池や配水管)の更新費用

テーマ③ 企業債発行の管理目標について

・企業債の発行が、将来世代への過度な負担増加や財政の硬直化につながらないよう、適正に企業債発行ができているか管理する必要があります。
・管理するために、「企業債残高給水収益比率」(収入に対する借金の割合)を指標として使うことを検討しています。また基準については200%(大都市平均)もしくは400%(健全化判断比率の「将来負担比率」の早期健全化基準)を目安にしてはどうかと考えています。
※詳しくはこちらをチェック
・企業債を借りる基準4パターンの企業債残高対給水収益比率は下記のとおり推移する結果となりました。

議論(抜粋)

企業債を今後発行していくことについては大きな異論はありませんでしたが、企業債の発行基準と管理目標については様々な意見があり、今回結論はでませんでした。第1回~第3回専門部会の内容を本会(第101回上下水道事業審議会)で報告し、今後の議論の方向性を決めていきます。

第2回専門部会のポイント

テーマ:更新需要の増大、人口・水需要の減少が見込まれる中での“更新投資の考え方”

内容① 更新対象の設定

・将来も安定的に水道水を供給するために必要な送水トンネルを更新します。
・災害や事故時に市民生活に及ぼす影響が大きい大規模な配水池や配水管を更新します。
 また災害時に避難所となる小学校や病院など重要な給水拠点までのルートを優先的に更新します。

内容② 配水管の更新量の設定

・配水管の更新は老朽化した管路を将来にできる限り残さないよう更新のペースアップをします。

※配水管は、重要度が高く口径が大きい管を優先して更新していきます。
 口径が大きい管は、小さい管と比べて工事の費用や難易度が高いため、当面は年間の更新延長が50㎞未満となります。
 短期的には更新延長が50㎞未満となりますが、長期的には平均50㎞の更新をしていきます。

内容③ 更新の工夫

・更新にあたっては施設の統廃合やダウンサイジング、またメンテナンスをすることにより施設や設備の長寿命化を図るなど、費用の縮減に努めます。

内容④ 更新事業費

・物価上昇も見込むと、施設更新に必要な費用は今後40年間で平均226億円/年がかかる見通しです。(現在は約150億円/年(令和3年度決算))

議論(抜粋)

安定供給のために施設更新をしっかりと行う必要があります。第3回専門部会では、施設更新していくための資金をどう確保するのか、「企業債の発行基準など資金確保の手法等」をテーマに検討していきます。

第1回専門部会のポイント

議論のテーマ

テーマ① 水道事業経営の現状について

・物価上昇など最新の数値を反映すると、第100回で報告した時に比べて、さらに厳しい見通しになる。

テーマ② 神戸水道の目指すべきビジョン

・「蛇口からいつでも水が飲める水道システムを、次の世代に継承する」ために神戸市水道局は何をしていくべきなのか専門部会で議論していく。

テーマ③ 今後の議論の進め方

・安定供給を維持していくためには、どうやって施設の更新を進めていくべきなのか、水道施設の重要性や事故時の市民への影響などを考えながら検討していく。(おもに第2回専門部会)

・資金確保のため企業債(いわゆる借金)の発行は必要だけど、過度に依存し将来世代の負担を増大させないようにするには、企業債の発行基準をどうするべきなのか検討していく。(おもに第3回専門部会)

意見(抜粋)

第1回でいただいたご意見もふまえて、第2回では「更新需要増大に関する投資のあり方」、第3回では「企業債の発行基準など資金確保の手法等」について詳細な議論をしていきます。

第100回の審議会のポイント

水道局からの報告

報告① 令和3年度の決算について

・コロナ禍の影響が緩和したことによる給水収益の増加や、費用の削減により、純利益は32億円でした。しかしながら保有する資金は令和2年度から令和3年度で減少しています。そのため経営は依然として厳しい状況です。黒字なのになぜ経営が厳しいのかは「会計のしくみ」をチェック!

報告② 今後の経営見通しについて

・収入は人口減少や節水型社会の進展による給水収益の減少で、減収が続く見込み。

・一方で、老朽化した施設の更新のために多くの費用がかかり、このままいけばR13年には赤字。

・物価上昇が続けばさらに厳しい状態になる。

・このような中、保有する資金は減少していく見込みである。そのため企業債(いわゆる借金)をどこまで発行するのかなど資金をどのように確保するのかが課題である。

企業債の発行などでいざという時のため資金150億円を維持 何もしなければ資金不足に
報告③ 今後の水道事業経営について(諮問)

上記のような経営見通しのなか

・老朽化した施設の更新をどうやって進めていくのか

・企業債はどこまで発行するのか、資金をどのように確保していくのか

などをより深く議論していただき、次世代との負担のあり方も踏まえた今後の水道事業経営について上下水道事業審議会に意見を求めます。(諮問)

議論(抜粋)

今後、専門部会を設置し、「今後の水道事業経営」について詳細な検討を進めていきます。

第99回の審議会のポイント

水道局からの報告

報告① 令和4年度の予算について
ポイント 緊急経営改革の着実な実施 DXの推進
報告② 最近の経営状況について

・給水収益(水道料金収入)は減少の一途をたどっている。

・一方で、老朽化した施設が大量に更新時期を迎えており、多くの費用がかかる。

収入減 支出増 さらにコロナによる経済活動の縮小 世界情勢を背景とした物価上昇 当初の想定より厳しい状況

議論(抜粋)

令和3年度の決算見込み(給水収益)について教えてほしい 令和3年度は速報値で288.1億円となり、令和2年度と比べると回復していますが(プラス約4.5億円)、コロナ前の令和元年度に比べると減収でした。(マイナス約7.7億円)。コロナだけでなく、世界情勢の影響をふまえた経営計画の細かいシミュレーションが必要だと思う。昨今の情勢は、施設更新の際の燃料費などに影響があります。そのほかにも、建設労働者の賃金単価の上昇等の課題もあります。これらの費用がどこまで上がるのか、今後の給水収益がどう動くのか、予想が難しい部分はありますが、様々なパターンを検証していきたいと思います。緊急経営改革によって職員が削減されているが、市民サービスに影響はないのか。緊急経営改革では委託化やICT化により効率化を進め、業務の見直しを行うとともに、お客さまの利便性向上にも取り組み、市民サービスに支障がないよう充分に配慮して進めています。今後さらに議論を深めていくために、経営改革の効果を「見える化」、より長期間の経営分析が必要だと思われる

次回の上下水道事業審議会では「令和3年度決算の概要」と「長期間の経営分析」についての資料を提出し、議論を深めていただく予定です。