魚の絵がひっくり返る!?水と光のふしぎ
ペットボトルに水を入れると魚が反対向きになるのはなぜ?
(実験の提供:バンドー神戸青少年科学館)
絵をかべに貼り付けて、目の前にペットボトルを置いて水を入れてみよう。
用意するもの
- 水
- (でこぼこのない)丸い形のペットボトル 2本
- すきな絵や人形
やり方
①1本のペットボトルに水を入れる。
②絵をかいてかべにはる。(人形を置いてもOK)
③水を入れたペットボトルを左に、空っぽのペットボトルを右に置く。絵から少しはなして置くのがポイント。
④ペットボトルをとおして絵や人形を見てみよう。空っぽ(右)の方は変わりなく、水が入った(左)方は左右逆転する。
⑤空っぽ(右)のペットボトルにも水を入れると、左と同じく絵や人形が左右逆転。
⑥左のペットボトルを絵に近づける。すると、絵の向きが元に戻る。
解説
ペットボトルに水を入れると絵の向きが変わるのは、「光の屈折」によるものです。
これまで、「鏡にはね返った光がまぶしい」「コップにさしたストローが折れ曲がって見える」などの経験をしたことはありませんか?
光はまっすぐ進む特徴があり、ものにあたるとはね返ったり、折れ曲がって進んだりします。はね返ることを「光の反射」、折れ曲がって進むことを「光の屈折」といいます。
もっとくわしく
空気は中身がスカスカなので、光は進むのを邪魔されることなくまっすぐ進みます。しかし水は中身がぎゅうぎゅうに詰まっているので、水に入った光は進むのを邪魔されてしまい、曲がってしまいます。これが屈折の起きる理由です。
このように、物質によって光の進み方は変わります。物質によって、光がどれくらい曲がるのかを示したものを「屈折率」といいます。
これはバンドー神戸青少年科学館にある「光の屈折」にかかわる展示です。ここにある物質はみんな「屈折率」がちがうので、それぞれ光がちがう進み方をします。つまり、おくの絵の見え方がみんなちがうのです。おくの魚の絵は、すべてバラバラになっているように見えますが、それぞれの物質で光が屈折した結果、絵がつながって見えます。展示は第2展示室にあります。興味を持った人はぜひ屈折のふしぎを体験してください。
丸い形のペットボトルに水を入れた場合は、ペットボトルがレンズの役割をするので、光の屈折が起こります。その結果、後ろにあった絵が逆向きに見えます。めがねや虫めがね、望遠鏡などもこのしくみを利用しています。
水が入ったペットボトルを絵に近づけると向きが元に戻るのは、正しい向きに見える「虚像」と、ぎゃく向きに見える「実像」それぞれに屈折が起こったから。物との距離によって光が屈折する角度が変わるため、見え方も変わります。
※虚像…物体から鏡・レンズなどを通して光が放たれるとき、実際に物体が存在しているように見える像のこと
※実像…反射もしくは屈折した光が実際に交わって作られる像のこと
実験のコツ
絵とペットボトルの距離を近づけすぎないのがポイント。絵やペットボトルの大きさによって条件が変わるので、いろんなサイズのペットボトルで試してみてください。
注意
光を集めるしくみなので、ぜったいに太陽にむけて見ないでください。目をいためてしまう可能性があります。
実験を教えてくれたのは…
バンドー神戸青少年科学館
光や音などの情報科学や生物、宇宙のことなど、創造性を高めながら遊んで学べるサイエンスミュージアム。1Fでは情報科学の実験パフォーマンスなどのイベントを実施しています。今回ご紹介した「光の屈折」に関する展示は、第2展示室でくわしく見られるのでぜひ遊びに行ってみてください。
11月2日~3日には、「第6回ポートアイランドサイエンスフェスティバル」が開催されます。神戸市水道局も出展し、水のろ過を学べるワークショップを実施します。開催日の 2 日間は展示室入館料が無料になりますので、この機会にぜひ足を運んでみてください。
※ワークショップの参加には事前申し込みが必要です。くわしくはイベント公式ホームページをチェックしてください。
兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目7-6
TEL:078-302-5177
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